二つの方形
この建物は、日進市の市街化調整区域の県道沿いに建つ事務所併用
住宅である。施主は、「木の家づくり」を得意としている工務店。この木の
ボリュームを感じる建物には、昨今の新建材のみで造られる住宅事情に異
を唱え、自然素材の味わいの深さや効率的な耐力壁の配置による開放的な
木造の在り方を示したいという施主の強い思いが表現されている。更に街
に対して圧迫感をなくす為に、建物の一面だけをファサードとはせずに、
9.1m×9.1m四方のボリュームをずらした構成とし、重なりの中心に中庭
を置くことで、街(外部)と内部空間がシームレスに繋がることを意識し
ている。また、建物の前面道路の狭い歩道は小学校の通学路となっており、
交通事故の危険性を危惧し、計画道路でもないのにかかわらず建物を1m
セットバックし、広い通学路となる様、空地を街に提供している。
Date:
2018-01-30
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